天沼 涼子

厳しく生真面目な性格の漣荘の仲居頭。
温泉街での評判も良く、女将である香澄からも絶大な信頼を得ており良き相談相手でもある。
旅館の中では若い仲居を束ね奮闘しており、立場上渉吾の上司にあたる。
香澄と同様、渉吾が子どもの頃からの古馴染でもある。
昔は思ったことも言葉にできないほど臆病で何かあるとすぐに泣きだす仲居見習いだったが、今では逆に若い仲居達から恐れられており、最初は渉吾もそのギャップに驚き戸惑いを隠せなかった。
しかし、内面はまったく変わっておらず、人知れず隠れては己の弱さに涙を流している。
実はものすごく寂しがり屋で、誰かにそばにいて欲しくて仕方がないのに男性が近寄り難い雰囲気を崩すことができなくなってしまっている。
そんな折、渉吾が現れてココロの隙間が徐々に埋められていくのを実感し、遅まきの恋に目覚めていく。
胸が大きいことをひどくコンプレックスに感じており、普段は和装ブラで締め上げて隠している。
未だに男性経験がなく、渉吾の欲望に戸惑いながらも受け止めて全ての愛情を注ぐ。
勤務中とは裏腹で、プライヴェートでは気弱な依存系で、年下の彼氏に健気に尽くす態度は渉吾の庇護欲を大いにそそり、二人をより一層固い絆で結びつける。
香澄のことは自分を引き上げてくれた恩人として、心から敬愛している。